2012/01/03

経済産業省:産業構造審議会新産業構造部会‐中間整理について

経済産業省:産業構造審議会新産業構造部会‐中間整理について http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/shinsangyou/report_001.html

※「やせ我慢」から「価値創造」へ。EPA、インフラ展開で知財に言及。クリエイティブ産業、クール・ジャパンでコンテンツ海外展開等

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2010/04/13

産構審産業技術分科会第11回基本問題小委員会(2010/04/09)の傍聴メモ

2010年4月9日(金)に開催された産業構造審議会産業技術分科会第11回基本問題小委員会を傍聴した。
いつものごとく、ツイッターにより実況を行う予定であったが、モバイルの電波状況が不安定であったため断念した。ここに傍聴メモとして掲載する。
この議事メモは、当方の能力と作業の範囲でまとめたものであり、あくまでも参考としての参照でお願いする。

なお、後日、配付資料と議事要旨が経済産業省の産業構造審議会産業技術分科会の基本問題小委員会の項に掲載されると思われるが、現時点(2010年4月13日12:30時点)では、平成22年3月11日に開催された第9回までの配付資料が掲載されている状態である。(傍聴回の前回にあたる第10回も未掲載)

★2010/04/19 16:00追記:当日配付資料が公開されています。
産業構造審議会産業技術分科会基本問題小委員会(第11回)-配付資料http://www.meti.go.jp/committee/materials2/data/g100409bj.html

==ここは私見。不要な方は読み飛ばしてください
全体を通して気になったのは、議論の進め方であった。
2時間の審議で事務局(官僚)の資料説明が前半1時間。資料のボリュームから仕方がない気もするが、そのうち5~6割は、現状認識と問題点の指摘で、既に委員全体の認識になっているのではないか(そうでないと困る)というレベルの内容。
委員同士の議論が少ない。事務局提示の資料に対して委員が個別の意見を述べているだけ。
もちろん、委員の意見はそれぞのの知見による示唆に富んだものであり、議論の中身とそれをどう実行に移すかが重要であることは言うまでもない。
私自身が、この「産業構造審議会産業技術分科会基本問題小委員会」を傍聴するのが初めてなので違和感感じただけなのかもしれない。
==私見終わり。以下の議事メモは客観的記述を心がけてます

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■産構審産業技術分科会第11回基本問題小委員会(2010/04/09)の傍聴メモ

■日時:平成22年4月9日(金)10時~12時6分

■場所:経済産業産業省17階第1会議室

■出席委員(14名中8名)
・木村孟小委員長(文部科学省顧問)
・飯塚哲哉委員(ザインエレクトロニクス株式会社代表取締役)
・小野晃委員(独立行政法人産業技術総合研究所副理事長)
・岸輝雄委員(独立行政法人物質・材料研究機構顧問)
・呉雅俊委員(日本ベンチャーキャピタル協会会長)
・夏梅伊男委員(日本ゼオン株式会社顧問)
・丸島儀一委員(弁理士、キヤノン株式会社元専務取締役)
・渡部俊也委員(東京大学先端科学技術研究センター教授)

■配付資料
・資料1:議事次第
・資料2:委員名簿
・資料3:第10回基本問題小委員会議事要旨
・資料4-1:民間企業の研究開発を促進するための環境整備
・資料4-2:研究開発成果の普及のための国際標準化の推進及びアジアへの展開
・資料5:検討のスケジュール(案)について

■議題
1.産業技術政策に係る今後の検討課題について
・民間企業の研究開発を促進するための環境整備
・研究開発成果の普及のための国際標準化の推進及びアジアへの展開
2.その他

■議事概要メモ

1.開会宣言と議事の公開について
 木村小委員長より、定刻午前10時に、小委員長以下14名中8名の出席で小委員会の成立、開会の宣言がなされた。議事の公開について、配付資料は公開、議事録は委員の了解を得た上で無記名で公開する旨の説明があった。

2.委員の交代について
 事務局から、伊藤順司氏(独立行政法人産業技術総合研究所理事)の退任に伴い、小野晃(独立行政法人産業技術総合研究所副理事長)が委員に就任した旨の報告があった。

3.資料4-1:民間企業の研究開発を促進するための環境整備について(事務局説明)
 木村小委員長の指示により、「資料4-1:民間企業の研究開発を促進するための環境整備について」について事務局より以下の通り説明眼指された。(以下頁番号は、パワーポイントで作成されたスライドのスライド番号)

○1頁:本日の議論のスコープ
・我が国の研究開発投資を効率よく成長につなげるため、基礎研究からその成果の実用化・普及を見据えて、出口指向でシームレスな取り組みの実現が不可欠。
・本日の議論では、民間企業の研究開発を促進するための環境整備に論点を絞りたい。

○3頁~14頁は、我が国の民間企業の研究開発をめぐる環境の変化。

○4頁:民間企業の研究開発投資額の減少
・我が国の民間企業は国全体の研究開発投資総額の7割を負担しており、主要国で最も高い水準にある。
・研究開発費は2000年代以降増加傾向から景気悪化の影響により、2008年は減少、2009年も減少の見込み。

○5頁:研究開発投資総額の国際比較
・我が国の研究開発投資総額は現在米国に次ぐ世界第2位。中国の追い上げ。
・我が国の研究開発投資総額のタイGDP比は世界最高水準にあるが、近年では韓国が急上昇中。

○6頁:民間企業の研究開発投資効率の低下
・技術開発、ビジネスモデル改革による全要素生産性(TFP)向上の重要性の高まり。
・一方、研究開発効率は、80年代以降低下傾向、諸外国比較でも低い。

○7頁:我が国製造業の利益率について
・製造業の主要企業、世界売上高上位企業と比べて、相対的に営業利益率が低い状況にある。

○8頁:我が国製造業(エレクトロニクス・IT)の売上高・利益率について
・日本は企業数は多いが、世界主要企業と比べて利益率で大きな差がある。

○10頁:製品のモジュール化と国際水平分業の進展
・IT関連を中心に製品のモジュール化が進展。海外有力企業はブラックボックス自社技術とオープン化の組み合わせで、国際水平分業で収益を大幅拡大。
・日本型の自社丸抱え研究開発モデルは、スピード、投資効率の点で、競争優位を喪失。

○11頁:特許の利用率の低迷
・我が国は、登録件数は群を抜いて高いが、未利用が約5割。

○12頁:新興国市場の拡大と日本製品のシェア低下
・我が国の高品質製品がグローバル市場でシェアを落としている。
・製品の価格・品質・機能が市場ニーズに対応できていない。

○13頁:アジアにおけるインフラ需要の拡大
・アジア地域のインフラプロジェクトへの民間投資は2000年以降増加傾向にあり、順調に推移。
・アジア開発銀行によれば、2020年に向け、年平均7,500億ドル(約70兆円)のインフラ需要が存在。

○14頁:ベンチャー企業への投資の減少
・我が国におけるベンチャー投資額は、2008年でアメリカの約13分の1。
・新規上場企業数も低迷、十分な数のベンチャーが育っているとは言えない。

○15頁~30頁は、我が国の民間企業の研究開発をめぐる課題。

○16頁:研究開発投資額の維持・拡大
・昨年末の新成長戦略(基本方針)では2020年までに官民合わせてGDP比4%以上の研究開発投資を目標。
・そのためには、我が国研究開発投信の7割超を占める民間研究開発投資を促進することが重要。

○17頁:民間企業の研究開発投資を促す制度(研究開発促進税制)
・上乗せ部分を2年間延長した。

○18頁:オープンイノベーションへの対応
・自前主義からの脱却
・競争と強調の境界の最適化により、技術開発の高度化・複雑化に対応。

○19頁:技術開発モデルの比較
・フォワード型(日本)
・リバース型(新興国)
・リバース型への対処が必要

○20頁:技術研究組合の活用
・改正技術研究組合法の平成21年6月に施行、12組合が設立済み

○21~22頁:技術研究組合の例

○23頁:コア技術の囲い込みと標準化戦略への対応
・グローバル市場獲得のため、コア技術の囲い込み(クローズ化)とオープン化の組合わせ等による国際標準化への戦略的対応が必要。
・デジカメ産業はこれに成功し、グローバル市場でのシェアを維持。

○24頁:未利用特許の活用促進
・全体の内未利用が5割のうち。防衛特許を除いて、死蔵が全体の2割程度と推測(特許庁知的財産活動調査に基づく)
・死蔵分を他社利用も含めて促進することにより、オープンイノベーション推進、研究開発効率向上につなげる必要がある。
・欧州では、特許、知的財産権による収益に対して、軽減税率を適用するパテントボックス、イノベーションボックス制度が実施されている。

○25頁:新技術・システムの実証の推進
・新興国市場のインフラ整備需要増大もふまえ、我が国の新技術・システムの実証を海外でも積極的に行うことが重要。

○26~27頁:海外での新技術・システム実証事例

○28頁:研究開発・実証の円滑化のための制度・規制の見直しの必要性
・技術革新自体の阻害、成果の産業化・普及の阻害になることがある。
・革新的技術創出・普及には、研究開発現場の効率的活動、成果の大規模実証実験の円滑実施環境の整備が必要。
・燃料電池、バイオ・製薬・医療機器分野、ロボット分野について、規制の現状・

○29頁:研究開発型ベンチャーの拡大
・研究開発の担い手としての研究開発型ベンチャーの創出が重要。
・企業が自社事業を一部切り出し、第三者の資金と技術を活用してベンチャー創出するカーブアウトベンチャーの創出は未利用特許の有効活用の観点からも有望ではないか?

○30頁:産業革新機構の活用事例

○31頁~論点

○32頁:論点1:民間企業の研究開発投資の促進のあり方
・自主的研究開発促進のための研究開発税制はいかにあるべきか。
・グリーンイノベーション等重要分やに民間企業の研究開発投資を促進するために、国は課題解決型の支援を戦略的に行うべきではないか?

○33頁:論点2:オープンイノベーション、国際標準化への対応のあり方
・民間企業が研究開発の環境変化に対応し、自前主義から脱却するために、日本企業の特徴に適したオープンイノベーションのモデルをどのように構築していくべきか。
・技術研究組合制度をどう活用すべきか。
・戦略的な技術囲い込み、多くの企業の協力により戦略的国際標準化を進めていくためにはどうしたらいいか。
・研究開発と国際標準化をどのようにつなげるべきか。

○34頁:論点3:新技術の実証への対応、制度・規制の見直しの在り方
・新興国を含む海外インフラ需要取り込みのため、官民連携実証事業が必要ではないか?その際NEDOを活用することが効果的では。
・新興国市場の拡大スピード等から国内実証を省いて直接海外で実証を行うことも必要ではないか。
・研究開発、実証円滑化のための、制度・規制の迅速見直しが必要ではないか。

○35頁:論点4:研究開発成果の活用、ベンチャー支援の在り方
・企業未利用特許の他企業へのライセンス促進すべきではないか、そのため国の支援策は。
・研究開発型ベンチャーへの投資拡大のためにはどのような対応が必要か。
・企業の技術・人材・資金を戦略活用するカーブアウトベンチャーを創出する際は、税制等で積極的に支援すべきではないか。

4.資料4-2:研究開発成果の普及のための標準化の推進及びアジアへの展開について(事務局説明)
 木村小委員長の指示により、資料4-1に引き続き、「資料4-2:研究開発成果の普及のための標準化の推進及びアジアへの展開」について事務局より以下の通り説明眼指された。(以下頁番号は、パワーポイントで作成されたスライドのスライド番号)

○3頁~13頁:背景

○4頁:国際的経済環境の変化と我が国の状況
・優れた技術はあるものの、事業展開、収益確保に結びついていない。

○5頁:イノベーションが次々生まれる社会への構築に向けて
・企業視点:自らの技術面での強みで競争力を高め持続的に収益を得ることができること
・社会視点:安全安心を確保した上で、新製品・新サービスによる便益を受けられること
→イノベーションが次々生まれる社会の構築

○6頁:技術の社会への浸透とそれに向けた課題
・技術の供給サイド、社会の受容

○7頁:基準・認証の役割

○8頁:主な国際標準化機関(表)
・ISO、IEC、ITU-Tについて、会長、副会長の国、対象、標準数、設立年、参加国数(ITU-Tは企業会員数も)

○9頁:ISOの歩みと産業との関連

○10頁:IECの歩みと産業との関連

○11頁:新技術の実用化のための課題と現状
・従来のキャッチアップの取り組み
・フロントランナー時代における対応:受け身スタンスではなく、実用化に必要な標準の策定、認証スキームの確率が不可欠。オープンイノベーションが高まる中、国際的な連携の促進が重要。

○12頁:3つの課題
・イノベーション促進のための基準認証からの視点の3つの課題として。
・戦略的な国際標準化への取り組み、社会の受容性を高めるための評価・認証の整備、アジアと一体となった発展に向けた取り組み。

○13頁:新成長戦略
・新成長戦略(3)アジア経済戦略からの抜粋

○14頁~30頁:戦略的な国際標準化への取り組み

○15頁:研究開発成果の普及における標準化の重要性
・最近は「つながる」ネットワーク化、デジタル化、モジュール化の進展で共通化ルールが不可欠に。技術革新のスピードも。
・標準活用の領域拡大、地球環境、安全・安心の分野における活用。

○16頁:標準をめぐる国際的な環境の変化
・デファクト標準と公的な標準。近年後者の役割が拡大。
・国際標準が存在する場合その活用を定めた国際協定、中国のWTO加盟などの環境変化。
・従来から熱心な欧州に加え、米、中、韓も国際標準化に戦略対応。

○17頁:国際標準化の成功事例
・デジカメ電子ファイル様式、DVD、2次元コード

○18頁:国際標準化の失敗事例
・第2世代移動体通信(携帯電話)、電気洗濯機の脱水機能、キャッシュカード(銀行カード)

○19頁:国際標準化の巻き返し事例
・スイカカード、自動車用リチウムイオン電池試験方法

○20頁:新規分野における世界市場の拡大と日本のシェア
・DVDプレーヤー、DRAMメモリ、携帯電話、液晶パネル→世界市場拡大に伴い、日本のシェアが下落。

○21頁:日本のシェアが維持されている例
・摺り合わせ型自動車生産、クローズ/オープン戦略成功型デジタルカメラ

○22~23頁:Intel社の標準化活動とグローバル連携
・オープンな標準活用とクローズの囲い込みを総合展開、アジア企業との連携

○24頁:国際標準化が作るグローバル市場 要加筆
・オープン場と競争の場が共存
・モジュールの相互のインタフェース化がオープン
・モジュールの拡大とオープン化により国際分業が加速

○25頁:戦略的な国際標準化の重要性
・標準化による市場拡大の一方、差別化困難でコスト競争に陥るおそれ。
・標準化を収益に結びつけるには、事業戦略の明確化、作りたい標準を自ら提案すること、不都合な標準は作らせない。

○26頁:国際標準化に対する基本姿勢
・何もしないという選択肢はあり得ない。

○27頁:スマートグリッドの国際標準化に関する我が国の取り組み

○28頁:重点分野における国際標準化策定プロセス
・場の設定と全体像把握→情報収集→要素分解→オープン化・ブラックボックス化の見極め→国際標準化戦略策定

○29頁:国際標準化の意義と活用方法

○30頁:論点
・国際展開を念頭に事業戦略を見据えた国際標準化を進めるべきではないか。
・バックキャスト型アプローチを指向すべきではないか。
・技術・知的資産の優位性を踏まえつつ、オープン・クローズの峻別念頭に標準化が必要ではないか。
・業際領域を超えたイノベーション促進のため、官民連携の場の設定が必要ではないか。

○31頁~39頁:アジアと一体になった取り組み

○32頁:アジア市場の重要性

○33頁:東南アジアにおけるエアコンの性能試験の課題

○34頁:国際標準化で存在感を増す中国
・幹事国の引き受け数を日本とともに急速に伸ばしている。
・2008年にはISO常任理事国に就任。
・国家標準化研究院(職員数約150名)等、分野毎に数多くの標準化研究組織。

○35頁:中国の標準化政策

○36頁:韓国の標準化政策
・韓国特許情報印内に「標準特許支援センター」を設置。

○37頁:ASEAN主要国の適合性評価制度(比較表)

○38頁:アジア太平洋産業技術・国際標準化協力プログラム構想(仮称)
・基本的考え:エネルギー環境分野等の日本の規制・基準をアジア諸国と共同で国際標準化。日本だけではなく、アジア地場産業振興に資する協力実施。
・プログラムの具体的内容:二国間協力。横断的協力

○39頁:論点
・発展段階に大きな差のあるアジア太平洋の国々とどのような協力関係を築くべきか。
・著しい発展を遂げつつあるアジア諸国と研究開発段階から連携官界を構築すべきではないか。
・これまでの広く横断的な協力では十分な成果が上がらないのではないか。

○40頁~54頁:評価・認証スキームの整備

○41頁~46頁:我が国が強い技術分野における規格開発の現状と課題
・生活支援ロボット、LED照明、ナノテクノロジー、再生医療技術(iPS細胞)、次世代自動車、スマートグリッド

○47頁:新技術の市場導入のための課題 要加筆
・新技術・新製品の市場普及には安全性の実証及び性能の評価(対市場コミュニケーションを含む)が必要。
・新技術では、安全性、性能についての不安・不審がボトルネックとなる可能性
・認証はこの「ボトルネック」突破のための有効なツールの一つとして機能。

○48頁:認証スキームの役割①安全性

○49頁:認証スキームの役割②性能

○50頁:産業インフラとしての「認証」の機能
・新技術・新製品の誕生から、規格開発・認証スキームまでは一定のタイムラグ。
・市場先行者利益獲得のためには、規格が未整備な段階で認証サービスを提供できる機関の存在が重要。
・先行的な認証活動を通じて蓄積された技術データは、国際標準化を有利に展開する強力な武器となる。

○51頁:GEマーキング制度の概要

○52頁:製品安全規制(電気用品)の日欧比較(表)

○53頁:新規産業技術分野における我が国「認証力」育成のための具体策(案)
・産総研を中核としたコンソーシアムを形成
・新規産業分野でR&D実施段階から認証力育成の観点も入れた体制構築を図る。
・実用化段階:迅速な認証体制立ち上げ→我が国の認証力を高め「安全・安心」と「高性能」の見える化をはかり市場参入を容易に→我が国の産業競争力強化

○54頁:論点
・新技術をグローバルイノベーションに迅速につなげるためには、規制・基準が存在しない分野においてもリスク・性能を評価して市場にコミュニケートする認証力の強化が必要ではないか。
・人材育成を含め、リスク評価能力向上のための取り組みは
・安全・安心の実現と、新技術によるイノベーション実現の両立のためには、「安全」とは「(残留)リスクを許容範囲内に抑えている状態」と捕え、社会がそれを適切に管理するという意識を持つことが重要ではないか。

★この時点で会議開始の10時から1時間を経過した11時。

5.委員からの意見
※当方が存じ上げている出席委員が丸島委員と渡部委員の2名のみ。また当日当方が確保した傍聴席の位置からは発言者がどなたか判別しづらかったため、発言者の名前は省略記載。

●委員:標準化の重要性。経済のブロック化(EU等)の圏内に対応した標準化協力体制。我が国はアジア圏での標準化を経済議論と併せて進めるべき。
 先ほどインテルの話があったが、地デジで日本規格が採用されても、市場で売れるのは韓国製になってしまう。DVDが標準化の成功事例とされていたが、製品として売れているのは中国・韓国製。
 単なるオープンイノベーションというが、オープン&クローズ、ブラックボックス戦略を初期段階から意識して進めるべき
新興国相手の原発、新幹線、水処理売り込み。ハードだけではなく、都市計画や運転といったソフト部分までも中長期的にやらないとダメ。仕組みというか総合力が重要。

●委員:アジアと標準化の論点大変興味深い。エレ等の敗戦の理由は、過剰品質にある。日本のレベル、ガラパコスにあわせた標準化ではなく、アジア圏内の目線が必要ではないか。事業と一体になった展開が必要。
 官がやるか、民がやるかの議論はあるが、所得税にしろ、相続税にしろ、世界と逆行したメッセージが出されており、世界と戦う若者を勇気づける施策になっていない。

●委員:教育と産業の連携ができていない。総合科学技術会議にはこのような資料が出ていない。大学は危機感がない、民間は自前主義に拘泥。対策はいくつか提示されているが、経済産業省として何をするのかのアクションプランが不明。アクションプランを煮詰めることが必要。

●委員:基準認証の役割について。アメリカがISO、IECに方向転換したのが10年前だったと思う、日本もその時期に来ている。
 日本の標準化施策が遅れているのは事実だが、世界に打って出るときに敗者の理論からではダメで、日本のために標準化に参画するのではなく、世界の問題の解決に貢献するという姿勢を打ち出すべき。
 韓国は特許と絡めてやっているとの紹介があったが、標準化案に韓国特許が含まれ他国から反発を受けたということもある。特許と絡めるのも重要だが、注意すべき。
 日本企業は、自社内の基準はそこそこ作っている、本来はそれが国内、国際業界に進むべきだが。そうなっていない。各メーカーが自社規格で???していく。文化的な面もあるが、人材を含めたスタイル、研究に対する意識も変えるべき

●委員:研究成果のデファクト化というが、それにはセールス、マーケティングが重要、研究開発費という費目だけでは語れない。資金面では、台湾の例を見ても、国のお金だけではなく、資本市場をうまく使うことが重要。日本の企業が、日本ではなく、台湾や韓国で株式上場を考えているのが現実。資本戦略の専門家がいないこともあるが、資本市場をうまく活用すべき。
 スマートグリッドについては、携帯電話と同じ結果になるのではないかと不安を感じている。というのは、日本の電力会社はすでに高い省電力を実現しており、海外を見た標準化展開にはあまり熱心でないようにも感じる。

●委員:未利用特許の活用がイノベーション促進になるというのはよほどの例外しかない。企業が活用していないものの中に、そんなものがあるのか。また未利用5割が問題と言うが3割で上々と考えている。100%使っている企業は未来がない。このような数値は外すべき。理由があれば伺いたい。 標準化については、資料での提案内容がすべてできれば満点。ただ、事業との関連について言えば、現実に事業をやっている事業部門だけではヒト、モノ、カネがない。標準化を進める部門を作り事業部門を巻き込むことが重要。
 急いでいるのはわかるが、急速なITにしても長年の研究活動が背景にある。さきほど資本市場の話があったが、会社は株主から短期的に利益を上げることを求められており、長期的な研究開発に資金を避けないのが現状。税制面も重要だが、標準化戦略を事業戦略の一部として遂行できるような文化が必要。
 標準化しないということも重要。先ほどデジカメの例があったが、もともと国際競争力があった。デジカメ自体は標準化せず、ファイル形式だけを標準化するという戦略がとれた。
 標準化はいっとき停滞を招くというのは指摘の通り。ただ、標準化自体もバージョンアップで進化していく、標準の連鎖の中でどうやって生き残るかということを意識する必要がある。
 標準化に仲間が必要という指摘はその通り、国際標準については国との国との関係が重要で国家戦略として取り組み、賛同してくれる国を作るべき。 消極的標準化、他国が標準化を仕掛けてきた場合の対応もよく考える必要がある。
 日本の過剰品質の標準化は難しい、中国などのレベルにあわせた標準化が必要という指摘があったが同感。ただ、それができるのか。
 中国はアメリカにも反対できる国、そことどう向き合うか。

●委員:我が国の標準戦略では、企業の数が多いのもネック。しかも業界の枠を超えてしまっている。電気自動車やスマートグリッド等。光触媒もそのようなことがあったが、それよりも遙かに複雑になっている。正直に言えば、そのような状況で国がどうやって関与するのかイメージしづらい。

 上記の委員の意見について、事務局より補足説明と、木村小委員長より総括が行われた。

6.次回開催予定と閉会宣言
 事務局より、次回第12回は、4月23日(金)14時~16時の旨、報告された。
 木村小委員長より、閉会宣言(12時6分)がなされた。

以 上

※重ねてのお断り。上記の記載内容は、当方が傍聴にて当方の能力と作業の範囲内でまとめたものである。公式な記録は、後日公表されるであろう配付資料と議事概要をご確認願いたい。

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