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2010/12/06

文化審議会著作権分科会法制問題小委員会(第11回2010/12/03)傍聴メモ後半

 平成22年12月3日(金)に文化審議会著作権分科会法制問題小委員会(第11回)が開催され、(1)技術的保護手段及びその回避規制について、(2)権利制限の一般規定について、の議論が行われた。
 当方の傍聴メモのうち、後半部分、(2)権利制限の一般規定について、の議論部分を掲載する。この傍聴メモは当方の能力と作業の範囲内で作成したものであり、公式の議事録ではないことにご留意願いたい。
 議題(1)技術的保護手段及びその回避規制についての議論部分は、傍聴メモ前半として別途掲載している。

 当日配付資料は、近日中に文化庁のサイトで公開されると思われるが、取り急ぎ傍聴席に配布された紙資料を当方の手元でPDF形式にスキャンしたものをアップしておく(モノクロ、スキャンをもとにOCR処理済だが精度は不十分)。文化庁サイトでの公開後にそちらにリンクを修正予定である。

【リンク先ファイルはすべてPDF】
○文化審議会著作権分科会法制問題小委員会(第11回)座席表
○文化審議会著作権分科会法制問題小委員会(第11回)議事次第
○資料1-1 文化審議会著作権分科会法制問題小委員会技術的保護手段ワーキングチーム報告書(概要)
○資料1-2 文化審議会著作権分科会法制問題小委員会技術的保護手段ワーキングチーム報告書
○資料2 文化審議会著作権分科会法制問題小委員会権利制限の一般規定に関する報告書(案)
○参考資料1 技術的保護手段に係る現行著作権法の規定

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■文化審議会著作権分科会法制問題小委員会(第11回)傍聴メモ後半
□議題(2)権利制限の一般規定について の議論部分

・日 時:平成22年12月3日(金)10:00~ *議題(2)11:18~11:37
・場 所:旧文部科学省庁舎 6階講堂

●土肥主査:
 次に、(2)権利制限の一般規定、に関する議論に移る。前回の本小委員会では、報告書案の重要部分について審議した。それを受けた全体の報告書案について事務局から説明を。

●事務局:
 資料2:文化審議会著作権分科会法制問題小委員会権利制限の一般規定に関する報告書(案)、により説明。
 前回の本小委員会では重要部分の抜粋により説明したが、本日はその他の部分も含めて、全体版を用意、委員には事前にメールで連絡済。
 前回審議した重要部分については前回意見を受けて修正した部分を中心に。重要部分以外の部分を説明。

 はじめに、第1章、については、中間まとめ以降の事実経過、知財推進計画2010、本小委員会での追加ヒアリング実施、等を追記しているが、内容面での変更は無い。

 4頁~の第2章、8頁~17頁の第3章。中間まとめ、また前回の議論以降の大きな変更は無い。

 18頁からの第4章。
 A類型に関する部分。20頁の前半「こうした」から始まる段落の最後の部分「予め権利者から許諾を得ることは現実的であると言い難い」の部分。前回の中村委員からトーンが強すぎるのではないか、との指摘を受けて、若干ソフトに修正した。
 B類型に関する部分は特段の変更は無い。
 C類型に関する部分。25頁の2つめの段落「その他」から始まる部分。前回の中山委員からの指摘を受けて、追加したもの。
 前回の重要部分抜粋には無かった25頁の(3)~(6)は、若干説明を補足したが、中間まとめからの大きな変更は無い。

 30頁。前回議論のプログラムの著作物に関する部分。③の黙示的許諾の取扱い、の直前の「このため」で始まる一文、対応する脚注72を、前回の松田委員の指摘を受けて若干修正したが、大きな変更ではない。

 32~36頁。前回の重要部分抜粋には含まれていなかったもの。若干細かな記載を修正したが、中間まとめから大きな変更は無い。

 37頁、おわりに。中間まとめから大きな変更はないが、下から7行目「例えば」以降について若干追記。
 具体的にはA~C類型以外についても、今後個別規定による対応を検討した結果として、一般規定による対応を否定するものではなく、引き続きクラウドコンピューティングの進展等、ITの発展等に伴う著作物の創作や利用を取り巻く環境の変化について、今後もその動向に留意することが求められる、そして関係者の要望も強いパロディやクラウドコンピューティングの進展等に伴う問題について、早期に検討する必要がある旨、を追記している。

●土肥主査:
 それでは、本報告書案について、質問、意見があれば。

●松田委員:
 加筆されたところで3点。
 25頁のC類型。知覚ではなく、著作物の本質的な利用か否かという基準で対象範囲を広げるべきではないか、との意見があったとの記述。
 27頁の注64。??(*聞き取れず)についてはWGの報告書にもなっているが、あえて、権利制限の一般規定による対応を選択することも方向性としてあり得るとの記述。 37頁のおわりに。これからどうするかということも含めての記述だと思うが、クラウドコンピューティングとパロディについては早急に検討を要する、という記述。

 この3点をつなげて読むと、少しこの報告書のトーンが変わったというふうに読めないかと心配している。
 特にC類型までの議論は、WGでも本小委員会でも、知覚という要件までぎりぎりにしておいて、そして実質的な権利制限が無いような場合にまでとは広げないということで調整してきたと思う。
 パロディとクラウドコンピューティングは知覚の問題をさらに離れて個別に制限規定ではなく、一般制限規定で・・・(*書き取れず)、言うなればこれは「D類型」ではないかと思う。「D類型」を一般規定として検討しなければ行けないというトーンに変わってきてはいないだろうか?本小委員会ではそういうトーンはなかったと思う。
 事務局の考えは?、いや違うC類型までだということならそれはそれでいいのだが。

●事務局:
 報告書の内容はWG、本小委員会でいろいろ議論され、徐々に集約してきた。集約できなかった部分は、意見があった、注釈などで、そういう考え方もあるということを示している。できるだけ多くの委員の意見を採り上げるということに配慮してきたつもり。前回までの委員の意見を踏まえて取り入れるべきものは取り入れ、今回の案を作成した。
 トーンが変わったという指摘だが、原則的な考え方は、WG、本小委員会で集約されたものを変えたつもりはない。
 また、ABC類型については現時点ではそれに集約され今回の法改正もその線で行われることになると思う。ただ、将来も一切検討してはいけないではなく、ある法律改正が行われた結果の検証、評価の結果、さらに問題が生じるのであればそれはそれで検討する必要がある。そういう趣旨を記述した。

●松田委員:
 そういうことだと思う。しかしながら、C類型までの立法が済んだ段階で、この報告書からさらに「D類型」の議論をするために、クラウドやパロディの問題で引き続き議論が始まるというのであれば、今の段階でそれをしておけばいいのではないか?
 たとえば、次年度、次々年度においてさらにC類型を拡大するような事情についての小委員会を設置するするようなことは今の段階ではないと考えておいて良いのか?
 パロディは、たぶん5年も10年も議論にかかるし、法律家だけで議論ものではないので、そう簡単にはいかないと思う。引き続きD類型の議論が始まるということではないのか?

●事務局:
 パロディは元々難しい問題を含む。一般規定の中で解決すべきであるという意見もあったが、委員会では個別制限規定で検討するという結論になった。確かに意見募集(パブコメ)でも、パロディについても検討しろという意見があり、それはそれで適切に検討しなければならないと思っている。
 ただ、私どもとしてはいきなり小委員会でやるのがいいのかどうか、パロディとは何か、どういう概念かという基本から検討する必要がある。諸外国の法制や実勢について研究した上で検討するという方法もあるのではないか。
 今の段階でどう検討するということは確定的に言えないが、私どもとしては慎重に検討したいと思っている。
 クラウドについては、この小委員会では言葉は多くでなかったと思うが、急速なITの進展の例示、ITの進展に対応し、時機を逸することなく検討するのが責務と思う。

●松田委員:
 まもなく本報告を分科会に提出と思うが、提出することについては異議はない。

●村上委員:
 異議はない。他の審議会でもこれだけ一つのことに議論に時間をかけたことはなく十分審議をしたと思う。3つの類型は伝統的な著作権者に不利益をもたらすことはない。また、条文化するときはもう1回議論があるのだろう。

●中村委員:
 異議はない。今の村上委員と同様だが、ABC類型の判断基準、明確さについてはいろいろ検討した。最後の時点でもそういう意見があったと言うことで残している。
 ABCのいずれも明確性の原則の問題が無くなったとは言えないと思う。ただ、条文化に際して、罪刑法定主義に反することのないようにしてもらうということであれば異議を述べるものでもない。

●土肥主査:
 本日の議論では、本報告書案の内容を大きく修正すべきという意見はないので、この報告書案の内容を本小委員会本性委員会のとりまとめとしたい。とりまとめに際しては、私に一任して欲しい。(*異議無し)
 体裁は、事務局と相談になるが、技術的保護手段及びその回避規制について、権利制限の一般規定について、5月に議論した「公文書等の管理に関する法律」に関する権利制限について、の3つをあわせて行う。

●事務局:
 次回の本小委員会は、1月17日(月)10時~12時を予定。場所は決まり次第連絡。

●土肥主査:
 閉会宣言(11:38)
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