« 東京都中小企業知的財産シンポジウム(2010/04/16)を聴講 | トップページ | 知的財産小ネタ twitter 投稿まとめ(2010/04/13~04/20分) »

2010/04/20

実現は平成27年以降?工業所有権情報・研修館(INPIT)から特許電子図書館(IPDL)事業廃止

経済産業省は昨日平成22年4月19日付けで「経済産業省所管独立行政法人の改革について」を発表しました。現在政府内で検討中の成長戦略を着実に実行していく役割の一翼を担っている独立行政法人が、真に果たすべき機能に資源をシフトさせるために『独立行政法人・公益法人の見直しの「基本」と「3原則」』(4月9日とりまとめ)に基づき、経済産業省所管の11独立行政法人の個別の事業や資産、契約方法等について、一つ一つ検証して第一弾の改革を行うこととしたとされています。

知的財産行政関係で一番大きいのは、工業所有権情報・研修館(INPIT)についてで、
・特許流通促進事業については、現行スキームによる事業は本年度末をもって廃止する。
・特許電子図書館(IPDL)事業については、特許庁新検索システムが稼働すれば、特許庁データベースからリアルタイムで特許情報の提供が可能となることから、その段階でINPITの事業としては廃止する。
とされています。

IPDL事業については、知財ユーザーへの特に影響が大きいことから、その時期が気になるところです。
前提条件である「特許庁新検索システムが稼働すれば」は平成27年とされています(「特許庁業務・システム最適化計画」の改定について:平成21年10月)。
しかし、この予定自体、既に入札日程が延期され(入札手続きの延期について:平成22年4月13日)、遅れが見込まれている状態です。

よって、工業所有権情報・研修館(INPIT)から特許電子図書館(IPDL)事業を廃止することの実現は、早くても平成27年で、現時点ではそれよりも遅れる可能性が高い、と言えるでしょう。


なお、工業所有権情報・研修館(INPIT)以外の知的財産行政関係としては、産業総合研究所(産総研)の特許生物寄託センターと製品評価技術基盤機構(NITE)の特許微生物寄託センターについての抜本的業務見直し等が取り上げられています。

以下、経済産業省所管独立行政法人の改革について(PDF形式:40KB)より抜粋。

■3頁:産業技術総合研究所(産総研)

4.産総研の特許生物寄託センターについては、利用者への影響を精査しつつ、業務コストの徹底した見直しをはじめ、抜本的な業務の見直しを行う。また、併せて、産業活動の基盤として維持するためのコスト負担の在り方について検討する。

■4頁:製品評価技術基盤機構(NITE)

2.NITEの特許微生物寄託センターについては、利用者への影響を精査しつつ、業務コストの徹底した見直しをはじめ、抜本的な業務の見直しを行う。また、併せて、産業活動の基盤として維持するためのコスト負担の在り方について検討する。

■10頁:工業所有権情報・研修館(INPIT)

 工業所有権情報・研修館がこれまで達成した特許情報の提供、人材育成等の国民へのサービスの機能・レベルの維持・向上を基本にしつつ、必要最小限の費用で十分な成果を上げ、事業の大胆な整理や競争原理の確保に向けた取組を徹底するため、以下3点の改革を行う。

1.特許流通促進事業については、その目的であった特許流通市場の活性化のための環境整備という点では一定の成果を上げたと判断できるため、現行スキームによる事業は本年度末をもって廃止する。
 なお、地方の中小企業の知財活用の促進がますます重要になっている状況に鑑み、より効果的な対策を講ずる必要性があるかどうかについて、他の中小企業政策との連携も視野に、ゼロベースで検討する。

2.特許電子図書館(IPDL)事業については、特許庁新検索システムが稼働すれば、特許庁データベースからリアルタイムで特許情報の提供が可能となることから、その段階でINPITの事業としては廃止する。

3.競争性のない随意契約については、平成21年度までに競争性のある契約へ移行したが、一者応札比率が高いことを踏まえ、真に契約の競争性を確保するため、更なる調達改革に積極的に取り組むこととし、年間30万件に及ぶ特許情報翻訳事業等のように大規模な事業については適正な規模に分割した上での調達に改めるとともに、一般競争入札(総合評価方式)の拡大等を行う。

以上

|

« 東京都中小企業知的財産シンポジウム(2010/04/16)を聴講 | トップページ | 知的財産小ネタ twitter 投稿まとめ(2010/04/13~04/20分) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13284/48134742

この記事へのトラックバック一覧です: 実現は平成27年以降?工業所有権情報・研修館(INPIT)から特許電子図書館(IPDL)事業廃止:

« 東京都中小企業知的財産シンポジウム(2010/04/16)を聴講 | トップページ | 知的財産小ネタ twitter 投稿まとめ(2010/04/13~04/20分) »